熊谷駿 | Akita | Japan
時間や場所、素材のいずれも容易に特定できないものが一つの形として表現されています。鋳造技法を用い、一点一点造形した石膏型にガラスと鉱物や土などを加えることで、意図しない不規則性が浮かび上がり、その表情が作品の魅力を際立たせます。石膏を少しづつ叩き崩しながら作品を取り出していく発掘作業のような行為も、人工物と自然の境界が曖昧な遺跡や廃墟のような世界にある美しさを発見した時の気持ちと重なります。透過する光に浮き立つ景色は、湖底から見上げた空や、深い森の樹々、重なり合う珊瑚礁のまわりを動き回る生き物たちを内包した世界を表すかのような無限の空間と時間の広がりを想像します。
1983 秋田県生まれ
2006年 秋田でガラスを学ぶ
2012-2016年 富山ガラス工房所属
2017年 秋田に活動拠点を移す。